警察の国家安全処は12月29日朝、『立場新聞』の取締役、元取締役を含む7人を扇動的刊行物発表共謀の容疑で逮捕した。同日の香港メディアによると、多くの容疑者が警察に指名手配されており、『立場新聞』取締役の蔡東豪氏も含まれている。蔡氏は壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と密接な関係があり、2008~15年に『壱週刊』でコラムを連載していたほか『りんご日報』が11~14年に設けていた金融センター面の制作を請け負っていた。すでに香港を離れてオーストラリアに滞在しているとの情報もある。国家安全処の李桂華・高級警司は同日午後に記者会見を行い、逮捕の背景を説明。『立場新聞』は香港版国家安全法施行後の2020年7月から今年11月まで少なくとも20本の扇動的な文章を掲載し、5月に転載した欧州再出発大連盟の文章、6月に転載したメディア関係者の区家麟氏の文章、香港中文大学での衝突2周年、スマート監獄の報道が含まれている。さらに海外逃亡している羅冠聡氏、許智峯氏、梁頌恒氏、張崑陽氏らが度々『立場新聞』に寄稿して香港への国際制裁を呼びかけた文章も扇動的とみなされている。

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