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香港―経済

ウィンドウズ不具合でフライト欠航

7月19日に発生したMicrosoft Windowsのシステム不具合により世界中のコンピューターが混乱に陥り、航空、通信、金融から医療業界に至るまで多くの業界が業務を停止した。20日付香港各紙によると、メディアはこの状況を「世界史上最も深刻なITクラッシュ」と表現。米国のネットワークセキュリティ会社CrowdStrikeは後に、Microsoft Windowsデバイスの「コンテンツを更新」した際の同社ソフトウェアの「欠陥」が原因だったと認めた。香港の多くの産業も影響を受けており、航空会社5社の旅客登録サービスシステムも影響を受けている。さらに香港エクスプレスは20日、ソウルと台北を含む24便の欠航を発表した。

特区政府はこの事件に大きな懸念を表明し、状況の監視に卓永興・副政務長官を任命した。同氏はすべての政府省庁に対し、担当分野の展開を注意深く監視し、いつでも対応できるようにし、状況があれば直ちに報告するよう求めた。政府のシステムは現在正常に稼働しており、重要インフラを含むシステムに関する事故報告はどの部門にも届いていない。政府はまたマイクロソフトのシステム障害により一部の航空会社のシステムが影響を受けたと指摘し、香港国際空港はただちに緊急対応メカニズムを発動。空港当局は19日夜午後7時時点で、香港エクスプレスを含む航空会社5社の旅客チェックインサービスシステムに影響があり、10便以上に遅れが生じたと発表した。空港当局は、影響を受ける特定の航空会社の乗客が秩序ある方法でチェックインの列に並ぶのを支援するために、旅客ターミナルビル内で混雑管理対策を実施した。空港当局と空港警備も、影響を受けた乗客を支援するために追加の人員を投入。空港運営システムと航空機の運航は正常化している。

19日午後、一部の航空会社はセルフチェックインサービスを停止し、代わりに手動チェックインを使用する必要があり、一部のカウンターは乗客でいっぱいになった。キャセイパシフィック航空と香港エクスプレスは先に乗客に対し、フライト出発の3時間前に空港に到着してチェックインするよう注意を喚起していた。また、空港の両替所で各国通貨の為替レートを表示する画面には、Windowsのシステム障害画面が表示されていた。小売業界にも“災難”が起きているが、DONKIは社内システム障害の影響で店舗のレジ対応時間が若干遅れ、一部の店舗では現金とオクトパスでの支払いのみ対応すると発表した。セントラル店の店員はプラカードを掲げて、列に並んで待つ時間が延びると顧客に注意を促した。

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