旅客輸送がほぼ停止状態にあるキャセイパシフィック航空は貨物輸送に依存し、その収益増加で赤字額が減少している。1月25日付香港各紙によると、キャセイの昨年通年の赤字額は56億~61億ドルが見込まれる。上半期は75億ドルの赤字だったが、下半期は15億~20億ドルの黒字となり、市場の予測をはるかに上回った。このため昨年の赤字額は2020年通年の216億5000万ドルから大幅に縮小される見通しだ。だが新型コロナウイルス感染症(COVID―19)流行第5波はキャセイの検疫免除による抜け道がもたらしたことから、キャセイは今後政府の資金援助を受けることができなくなるとみられ、業績回復がスローダウンすると分析されている。ただし昨年10月末で317億ドルの資金を擁していることが明らかになっており、21~31カ月の経営を支えることはできるもようだ。

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