ネットユーザーの呼びかけによるゼネストと非協力運動が8月5日に行われ交通機関などに混乱がもたらされた。同日の香港メディアによると、香港国際空港では少なくとも170便のフライトがキャンセルされ、MTRは空港快速線や多くの路線が約5時間にわたり不通となった。
香港鉄路(MTRC)の鄭群興・総経理は記者会見を行い、デモ隊は列車の発車を妨害する非協力運動のほかに線路上に自転車、台車、鉄の棒を置くなどしたと指摘し「列車の運行、乗客の安全に深刻な結果をもたらす無責任な行為」と非難した。またデモ隊は海底トンネル入り口などで道路交通を妨害。各地の路上やMTR駅ではデモ隊と市民との間で口論やもみ合いが発生した。
林鄭月娥・行政長官ら主要高官は午前10時に記者会見を行った。林鄭長官は、一部の極端な勢力が「革命」や「光復香港」のスローガンを掲げて国章を汚したり国旗を海に投げ込んだ行為はもともとの政治要求からかけ離れ「これら国家主権に挑戦し、1国2制度に危害を与える違法行為は香港の安定と繁栄を破壊する」と指摘した。さらに市民が政府に不満を持っていることを認めながらも「政府に対し不満があっても暴力を容認することにはならない」と強調。「どんな政治要求でも平和的に意見を表明すべきで、ストを選ぶ人がいてもいいが、他人が出勤する自由を尊重しなくてはならない。他人の出勤を邪魔するのは彼らの生計を壊すことになり、多くの低所得層の家庭が影響を受ける」と批判した。
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