消費者委員会は先ごろ、市販の虫除け製品の成分検査を行い、その結果を5月16日に発表した。同日付香港メディアによると、今回はラボの中で実際に人間が肌に塗り、蚊を使って効果を測定した。調べたのは香港で市販されていてよく見かける25種。虫除け成分のディートが含まれる5種の検体は全体的に効果が安定しており、そのうちの1種は試験中に被験者の肌に蚊が1匹もたからず効果が最も高かった。しかしディートは効果が高いとは言え、高濃度だったり塗り過ぎた場合に皮膚や粘膜を刺激して皮疹や水疱を引き起こす可能性があり、児童へのリスクが高くなるという。
一方で、虫除け成分のピカリジン(イカリジン)が含まれる4種の検体も比較的高い虫除け効果が見られた。ディート含有の5種とピカリジン含有の4種は、皮膚に塗ってから4時間後も80%以上の虫除け効果が見られたという。ピカリジンは皮膚への刺激が比較的少ないものの眼を刺激する恐れがあることから、外国の衛生当局は幼児への使用に注意を促しており、オーストリアでは12カ月以下、カナダでは6カ月以下の幼児への使用は不適合だと指摘している。今回調べた製品の中には蚊をひきつけるという残念な結果のものも1種あった。その検体は2種類の蚊で試した際、蚊の種にかかわらず塗布前よりも塗布後の方がさらに多くの蚊が皮膚にたかり、虫除け剤の何らかの成分が蚊をひきつけてしまったものと考えられるという。

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