香港での新型コロナウイルス肺炎(COVID―19)流行の悪化から海路で中国本土に密入境する状況が増加している。
7月22日付香港各紙によると、本土への密入境者には密輸業者やウイルス検査証明を持たない者のほか、逃亡犯条例の改正反対デモで違法暴力活動に参加したデモ隊も含まれている。デモ隊はもともと台湾に逃亡しようとしていたが、当局が香港から出航する不審な船の調査を強化しているため、迂回ルートに変更。まず身分を偽って本土に密入境し、機会をうかがって台湾に渡り庇護を求める考えだ。
これまでに少なくとも4人のデモ隊が仲間の手引きによって本土の偽造身分証を取得し、高速クルーザーで本土に渡り、そこから福建省に逃れた。機会をうかがって廈門(アモイ)から金門島に密航し、台湾に渡るつもりとみられる。水上警察はすでに警戒を高めており、屯門一帯では警備を強化。先にも沙洲の海上で本土に違法進入しようとしていた香港人2人を逮捕し、密航の動機を調べている。本土への密航ルートでは西側は屯門、東側は東平洲が人気の乗船地点となっている。密航者は屯門では船員か釣り人に扮し、東平洲では観光客を装って船に乗り込む。

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