香港名物の1つであるピークトラムが、長期的なリニューアル工事を行うため6月28日から運行を休止した。6月28日付香港各紙によると、工期は約半年でその間トラムの駅は閉鎖される。今回の工事では花園道に位置する始発駅であるピークトラム・ターミナルと終点の山頂駅を改修するほか、レールやケーブルの交換など運行システムも刷新。このリニューアルへの投資総額は7億ドルに上るという。リニューアル後はピークトラム・ターミナルの待合室の収容数が1300人へと増える。また、新型車両導入し、輸送力強化を図る。現行の車両は5代目で、32年間にわたり観光客やピーク付近住民を乗せ活躍してきた。6代目となる新型車両は乗客収容数が現行の120人から210人へと増やせる見込み。また、山間部を上っていく際の傾斜が大きいためトラムの進行中に乗客の足元が安定するようにこれまで車両の床は階段のようなギザギザになっていたが、新型車両では波型を採用し、さらなる安定性をもたせるという。6月28日には、退役する5代目車両が最後の運行を終えた後、送別セレモニーが行われ、ファンや市民ら約500人が詰めかけ、記念撮影をするなど別れを惜しんだ。
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