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中国―経済

中国の電気自動車乗り比べ ①セダン編

セダン編 蔚来(NIO):ET7 

みなさま、こんにちは。中国国内で生活をしていると、非常に多くの電気自動車を目にします。それに加えて、近頃は自動運転に関する情報を耳にすることも増えてきています。発展のスピードが速く、変化の激しい中国国内ですが、このたび、自動車事情について知るために、自動車メーカー各社および開発区域に出向いて試乗体験をし、それぞれの自動車の乗り心地を比較するという試みをしてみました。自動運転、電気自動車に関する知識がほとんどない私だったのですが、今回の自動車乗り比べを通し、色々と知ることができ、興味深いなと思ったことも多々ありましたので、粗末ですが皆様にも少しご紹介させていただきます。

当レポートは、セダン編・SUV編・ミニバン編・コンパクトカー編・タクシー編・まとめ編に分けており、今回はセダン編ということで執筆させていただきます。

ということで、まず一番最初に試乗したのは蔚来(NIO)のET7です。

テスラ最大のライバルともいわれている新勢力の中国自動車メーカー、価格帯は高く高級車と比較されることが多いとのことです。

NIO店舗に出向くと、早速試乗することができました。内装はシンプルで画面は2つ。ボタンは少なく、タッチパネルと声での操作が主です。

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5Gでインターネットに繋がっているパネルに加え、AIスピーカーが搭載されており、目的地の設定、空調、音楽、映画、座席のマッサージ機能のオン/オフの切替等、すべて声で認識します。一般的な会話もできるため、まるでもう一人ガイドさんがいるかのようでした。

パネルにタッチして操作をするまでもなく、声で大体の操作ができること、その正確性に驚きました。(私の中国語も認識してくれました☆)反対に、事故防止のため走行時にはタッチパネル操作ができず、声での認識しかできません。

運転の性能については、自動ブレーキや速度設定等の基本的な自動アシスト機能に加え、追従走行システム、車線変更、駐車の機能があります。

試しに手をハンドルから離してみてくれました。ハンドルを握っていないにも関わらず、ガタガタ揺れたりおかしな方向に進んだりすることなく、非常に安定感がありました。単純な直線道路においては手を離していても、不安感はありませんでした。乗り心地もよかったです。また、アクセルから足を離した状態で前の車に付いていく追従走行機能を使った際にも、急発進や急停車することなく走行していました。

車線変更の際には、ウィンカーを付けるとその方向にハンドルが自動で動きアシストしてくれます。ゆっくりと穏やかな車線変更ができていました。カメラが、道路に引かれた線が車線変更可能の線かどうかを識別した上で周囲の車の状態などを確認し、安全であることが確認できた場合に限り、ハンドルが動き、車線変更できるそうです。

安定した条件の下であれば、人間よりも快適な運転をすることに関しては優れているのかもしれないと率直に感じました。荒々しい運転による車酔いがなくなったり、車の中で快適に寝ることができるかもしれませんね。

しかし現在の中国国内では、法律により走行時にハンドルから手を離すことは禁止されており、(ハンドルを一定時間以上離し続けていると注意音が鳴りました。)道路に設置されたカメラで、手を離しているところを撮影された場合、交通違反となります。なので、あくまでもこの手を離しても運転できるという機能は、「機能」として備えられているものの、実際に使用することは今のところできません。

初めての自動運転機能を体験して、こんなに正確に運転できるということに単純に驚き、感動していると、さらに私をびっくりさせることが…!高速道路を降りて着いた場所は…、ガソリンスタンドのような、比較的広い平面の土地でした。

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何をするのか分からず、充電の仕方を教えてくれるのかな?と思っていたのですが、よく話を聞いてみると、そこは、『充电站』(充電ステーション)ではなく、NIO独自の『换电站』(電池交換ステーション)とのことでした。

車庫のような、1台の車がスッポリ入る囲いがあり、まずはその車庫に車を駐車します。運転手さん、ボタンを押してハンドルを離しました!すると、ハンドルがくるくる回って、勝手に車庫入れ駐車してくれます!切り返しもしません!これは自動運転らしいなぁと非常に感動しました。そして隣で運転手さんがスマホをいじりだすなど、思わず笑ってしまう光景です。私は個人的に、車庫入れ駐車が苦手で、何回も切り返ししてやっと枠内に収まるくらいの下手なので、もし車を買うならこの機能は絶対に使いたいです!

車庫入れが終わり、車から外に出るように指示されました。

プラグに繋いで充電するのかな?と思っていたのですが、「ほら、下を見て!」と言われて車の下を覗いてみると…

なんと、電池交換が始まりました!

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車庫の地面が開き、車の下側から車の中に搭載されている電池を取り出し、そのあと閉まる。そしてまた開き、新しい電池が取り付けられます。この一連の動作はたった3分で終わり、電池は満タンになります。(満タンにするというよりも、満タンの電池に取り換えられる)

通常、プラグに繋いで充電する方法であれば30‐40分ほどの時間が必要ですが、この仕組みであれば時間はかなり短縮できます。電池自体を取り換えるという、かなり斬新なアイデアだと非常に興味が湧きました。この電池交換はNIOだけが展開している方法であり、他企業はまだ参入していないとのことで(テスラはこのアイデアを放棄した。)、試乗を行った場所である江蘇省蘇州市には現在48か所の電池交換ステーションがあるそうです。効率的な電池補充という観点からすると、まさに川上に立っている状態であると感じました。

見るもの全てが新しく、次世代車を肌で感じることができました。

その後、営業所へ戻り、最後に「紙のパンフレットありますか?」と尋ねると、「すべてネット上で見るようになっているので紙のものはありません」との回答。非常にエコな会社です。

ということで初試乗をしたNIOのET7。初めて目にするものばかりで、とても新鮮感があり、純粋に楽しかったです。特に電池交換については、充電という概念を捨てる発想であり、面白いと思いました。自動運転の仕組みについても実体験で理解でき、他の車にも乗ってみたいと素直に思いました。

以上、1台目試乗の感想をお伝えいたします。次回SUV編に続く。

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