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華南―経済

中国本土から香港への人の流れ不足

新型コロナウイルス感染症の流行が収束してから2年目となるが、香港は粤港澳大湾区とのつながりを深め続け、消費のために中国本土へ赴く香港市民の熱意は衰えない。12月19日付香港各紙によると、全面的な出入境が再開して以来、香港を訪れる本土の観光客よりも本土へ赴く香港市民の方が大幅に多い。香港の消費市場では、小売業や外食産業の閉鎖が相次ぐなど、大きな変化を見せている。同時に、本土の人気ブランドの多くが香港に店舗をオープンし、積極的に拡大したブランドもあれば、失敗して撤退したブランドもある。一部のエコノミストは、本土のブランドが香港に競争をもたらしていると指摘しているが、景気低迷の下では市民の消費マインドは十分ではなく、政府の景気刺激策で市場が徐々に回復することを期待している。

2023年から今年10月までの本土へ向かう香港住民と香港へ向かう本土住民の出入境者数を比べると、両者の差はますます広がっていることがわかる。2023年の全面的出入境の再開後、陸路で出境する香港住民の数は6月の499万人から11月には643万9000人まで徐々に増加しており、これは本土からの観光客よりそれぞれ313万2000人、427万9000人多い。今年6月には香港住民779万人が本土へ旅行し、本土から来港した人は201万6000人で、その差は577万7000人だった。ゴールデンウイークを含む10月の本土からの入境者数は270万人に増加したが、本土に旅行する香港人も増加し802万人となり、その差は532万人となった。

中国人民銀行深セン支店の統計によると、昨年の深センにおける香港市民の非現金消費総額は86億元以上に達し、前年比約 70.5%増。消費品目は3500万個を超え、同220.5%増加した。これは本土に旅行する香港市民が一定の購買力を持っていることを反映している。深セン市統計局が今年1月に発表したデータによると、全国的な物価は全体的に下落しているにもかかわらず、深センの物価は依然として前年比0.8%上昇しており、消費財の小売総額は1兆500億元を記録し、前年比7.8%増となった。「香港人の北上」が重要な理由とみられている。

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