マスク需要が急激に高まった今年1月に香港の刑務所で製造されたマスクが小売市場に流出した問題について、政府当局が調査結果を発表した。12月17日付香港各紙によると、受刑者を収容する矯正施設(刑務所)で製造されたマスクは「CSIマスク」と呼ばれるもので、物流署が買い付けから各部門への分配まで担当しており、本来は市場に流通することはないという。今回の申訴専員公署の調査で、政府7部門のうち5部門ではマスクの一部をオフィス内に置いて職員が自由に使えるようになっていたほか、どの部門も職員にマスク受領のサインはさせていないことが分かった。また、期限切れマスクの廃棄方法も各部門ばらばらで、マスクと包装箱を切ってゴミ袋に入れて処分していたのは1部門だけだったことも判明した。このほか、ある部門は新型コロナ流行初期に2800枚の期限切れマスクを急場しのぎとして使用していたことが明らかになった。CSIマスクが市場に流出した原因と証拠は確定できなかったものの、こうした調査結果から、ずさんな管理が流出や濫用リスクを高めたものとみている。申訴専員公署では物流署に対し、ガイドラインを整えてCSIマスクの取り扱いを統一するよう提案している。
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