このところ老舗の廃業が相次いでいるが、また1つ香港市民に親しまれた店が姿を消すことになった。9月11日の香港メディアによると、九龍城にある老舗豆腐店「公和荳品廠」が先ごろ、店頭に「光栄廃業有縁再見」と書かれた横断幕を張り出した。店主の話では契約満了に伴い大家から立ち退きを要求されたため閉店するという。豆乳や豆腐花、腐乳などで有名な公和荳品廠は1893年に広東道で創業し、1958年には深水●に移転、その後1960年に九龍城に支店を開いた。深水●店と九龍城店ではそれぞれ別の経営者が店を切り盛りしてきたそうで、今回廃業するのは九龍城店だ。ミントグリーンの格子柄のタイルが張られた壁や釣り銭を入れる藤のカゴなど昔ながらのレトロな雰囲気も人気で、客が店先で立ったまま豆腐花やダイコンモチなどを食べる姿も多く見られたが、ここ数日は閉店を知って訪れた客が記念写真を撮る様子も見かけられた。【●=土へんに歩】
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