創業33年の老舗お粥チェーン「海皇粥店」が、全店舗の閉鎖と雇用契約の即時解除を発表した。5月9日付香港各紙によると、特区政府労工処は80人以上の従業員から賃金や解雇補償金の未払いがあるとして支援要請を受けており、回収を求める金額は800万ドルを超えると述べた。MPFAはまた、海皇粥店が従業員約130名分のMPF拠出金と追加金の一部、総額約57万ドルを支払わなかったことも明らかにした。
労働組合は、支援を受けたケースの多くは勤続5年以上の従業員で、本来は前日に受け取る予定だった4月の給与が結局支払われなかったと指摘した。広東省仏山市出身の従業員は、7日夜に会社が閉鎖されると知り、8日に社員寮から退去するよう求められたと語り、「あまりにも理不尽だ」と語った。勤続25年の支店長は「昨年後半から給与の支払いを2週間ほど遅らせていたが、まさか突然倒産するとは思っていなかった」と話した。
1992年にオープンした海皇粥店は、香港では珍しいお粥専門のチェーン店。しかし閉鎖の兆候はすでに明らかだった。同グループは昨年8月以降、元朗、沙田などの支店5つを閉鎖し、香港で営業する支店は7つだけとなった。親会社である海皇国際有限公司は7日夕方、従業員宛てに文書を送付し、経営環境の悪化や財務状況などを鑑み、すべての事業を終了し、すべての店舗と事務所を閉鎖することを経営陣が決定したと伝えた。8日、同社のすべての支店、セントラルキッチン、事務所は閉鎖され稼働を停止した。

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