中国人民解放軍は8月10日、台湾を取り囲んだ軍事演習の終了を発表したが、中国政府は同日、国家統一促進に関する白書を発表した。11日付香港各紙によると、白書は「台湾問題と新時代の中国統一事業」と題し、「われわれは歴史上のいかなる時期よりも祖国の完全統一実現に接近し、より自信と能力を備えている」と強調。「平和統一、1国2制度」が統一を実現する最良の方式とあらためて述べたが、決して武力使用の放棄は承諾しない姿勢を示した。今回の発表は1993年の「台湾問題と中国の統一」、2000年の「1つの中国の原則と台湾問題」に続いて22年ぶりに発表された台湾に対する白書となる。上海東亜研究所の包承柯・所長補佐は「中国は政治、経済、軍事面での発展を背景に、台湾独立勢力の挑発と外部勢力の介入に対していかに台湾問題を処理するかを整理・説明する必要がある」として、年末の共産党大会後の台湾対策の方針を明確化することと、米国のペロシ下院議長の台湾訪問に対する政策回答として重要な意義を持つと指摘した。
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