特区政府警務処国家安全処は9月6日、人民力量の譚得志・副主席を逮捕した。同日の香港メディアによると、警察は譚氏が街頭演説で防疫講座と銘打ちながら政府に対する憎悪を煽る言論を発表し、一部の字句は民間の不満を煽って憎悪をもたらしたことから、刑事罪行条例の「扇動文字発表の罪」に触れる疑いがあるとして逮捕。ただし「香港版国家安全法」の条例で事件を処理するわけではないと強調した。譚氏は6~8月に29回にわたり各地で街頭演説を行い、8月23日には九龍湾駅前で健康講座と銘打ってマスクを配付しながら「5大要求、1つも欠かせない」とのスローガンを叫んだ。警察は香港版国家安全法に違反すると警告したほか、マスクに張られたスローガンは国家政権転覆と国家分裂に触れると指摘した。警察は香港版国家安全法21条の「国家分裂扇動罪」容疑での調査も行っていたが、律政司に意見を求めた後、刑事罪行条例の「扇動文字発表の罪」を適用することが比較的適切と判断したという。国家安全処が処理を担当していることについては、当初から国家安全処が調査していたため引き続き担当することになったと説明。「扇動文字発表の罪」は初犯で有罪判決が下されれば最高刑罰は罰金5000ドルと禁固2年、再犯なら禁固3年となる。

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