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香港―政治

密航の国安法容疑者、本土で服役へ

広東海警局が8月23日に香港からの密航者12人を逮捕し、その中に「香港版国家安全法」違反で逮捕された「香港故事」メンバーの李宇軒氏が含まれていたことから、各界では李氏はこれを機に中国本土で裁判を受けることになるかどうかが注目されている。28日付香港各紙によると、行政会議メンバーで弁護士の湯家●氏は「香港版国家安全法」に違反して逃亡し中国本土海域で逮捕された場合、香港版国家安全法は全国的法律ではあるが裁判権は香港にあるため、通常は本土で審理することにはならないと説明。ただし外国勢力が介入して香港で処理できなくなった場合などは中央政府駐香港維護国家安全公署に引き継ぎ要請することになるという。「香港版国家安全法」55~56条では案件が外国または域外勢力の介入で複雑な状況、または特区政府の管轄が困難、特区政府が「香港版国家安全法」を有効に執行できない場合などは中央の批准を経て中央政府駐香港維護国家安全公署が管轄権を行使し、立件して最高人民検察院が指定する関連機関が検察権を行使、最高人民法院が指定する裁判所が裁判権を行使することとなっている。またある弁護士によると、密航して本土海域で逮捕された場合は本土で裁判を受けるため、李氏は有罪が確定すれば本土で服役することになるという。本土と香港の間には犯罪人引き渡し協定がないが、香港から本土に逃亡した犯人が逮捕されれば出入境管理所で香港警察に引き渡すため、李氏は本土での服役を終えた後に香港に送還されるとみている。【●=馬へんに華】

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