特区政府統計処は6月30日、2021年5月の小売り統計を発表した。小売業総売上高は前年同月比10.5%増の296億ドル(速報値)、価格変動要因を考慮した小売業総販売量は同7.8%増だった。一方、4月の小売業総売上高は前年同月比212.1%増、小売業総販売量は同11・0%増に修正した。5月に売上高の増加が目立ったのは、宝飾品・時計・高級贈答品の同54.8%増、自動車・同部品の同28.3%増、その他消費財の同27・4%増、燃料の同22.4%増、医薬品・化粧品の同19.3%増、中医薬の同18.8%増、メガネの同13・4%増、衣類の同12・6%増、書籍・文具・贈答品の同11・2%増、靴・衣料小物の同9・4%増、家具・固定装置の同2.4%増、食品・酒類飲料・たばこの同0.5%増など。一方、減少が目立ったのは、デパート商品の同6.2%減、スーパーマーケット商品の同3.5%減、電器およびその他耐久消費財の同0.5%減などだった。政府スポークスマンは、5月の小売業総売上高は前年同月に比べ増加したものの、依然観光業の冷え込みは続いており総販売量はコロナ禍以前の水準には程遠いと指摘。今後の展望については、消費券の支給によって香港市民の消費意欲が刺激されたとしても観光客による消費が乏しい状況下では、短期内の小売業の経営環境は厳しいものになるとコメントした。
日刊香港ポストは月曜から金曜まで配信しています。ウェブ版に掲載されないニュースも掲載しています。時差ゼロで香港や中国各地の現地ニュースをくまなくチェックできます。購読は無料です。登録はこちらから。