マカオで感染が確認された新型コロナウイルスの一部感染者の糞便からウイルスが検出され、香港の専門家は糞便からの感染リスクを否定できないとして、公衆衛生への注意を呼び掛けている。
2月3日付香港メディアによると、マカオ当局が感染を確認した1人目から7人目の患者のうち、5人の糞便の検体から新型ウイルスが見つかったという。これについて香港大学感染及伝染病中心の何柏良・総監は出演したラジオ番組の中で、そのうちの1人は5回行った鼻咽頭の検体検査ではいずれも陰性だったにもかかわらず、糞便の検体4個のうち3個が陽性だったと話し、ウイルスが糞便を経由して伝播するリスクを表しているとの考えを示した。もしも患者に下痢の症状があれば、鼻咽頭のほか糞便の検体も調べるべき、香港で検査の仕方を検討すべきと意見を述べた。
また、香港で重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時は患者の30%は尿検査でウイルス陽性だったことを挙げ、トイレを不衛生にしてはいけないと強調。当時、住居ビル「淘大花園(アモイガーデン)」での感染拡大は下水管が関係していたとして、U字トラップを乾燥させず常に水がたまるようにしておき、トイレの水を流す前にふたを閉める、トイレを清潔にするなどの注意を促した。
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