全国政協副主席を務める梁振英・前行政長官は10月5日、フェースブックで『りんご日報』元社長の黎智英(ジミー・ライ)氏がデモ隊に対して「撤兵宣言」を出したと指摘した。
6日付『文匯報』によると、梁氏は黎氏が5日付『りんご日報』に掲載した「今は戦うときではない」と題するコラムについて2014年のセントラル占拠行動の際の経験からみて「撤兵宣言」に相当するとの見方を示した。
黎氏は「警察はすでに過激なデモ隊の個人データを掌握しており、潜入者による尾行を通じてこれらの者の住所もつきとめていながら逮捕活動を行っていない。彼らに行動をエスカレートさせ、この運動は正義ではないと知らしめようとしている」と述べ、冷静に考えようと呼びかけた。
梁氏はデモ隊による一般市民の殺害、放火による大火災、店舗での略奪が発生すれば自身に不利となることを黎氏が恐れてデモ隊に撤退を促したとみている。今後のデモ隊の反応や『りんご日報』の編集の立場、民主派と香港教育専業人員協会がいかに転身して公に暴徒らと一線を画すかを観察しなければならないが「暴徒らと一線を画さないという根本的戦略は間違っていた」と指摘した。

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