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香港―社会

沈香木の盗伐を摘発、市価約1500万ドル

香港警察は香港に原生する沈香木の盗伐を摘発し5人を逮捕した。ジンチョウゲ科の植物である沈香木は薬用や香料用途に使われる貴重なもので、香港ではラカンマキと並んで盗伐の対象となっており中国本土からの渡航者や不法入境者による被害があとをたたない。沈香とは樹木が細菌や切り傷などによってダメージを受けたときにしみ出る樹脂で、上質の樹脂が形成されるのには数年かかることもあるという。香港メディアによると、先ごろ警察に元朗のプレハブ小屋で誰かが大量の沈香木を保管・処理しているとの情報が寄せられ、家宅と周辺の捜索を行ったところ、約87キロの野生の「土沈香」の丸太や枝が見つかった。盗伐容疑で逮捕されたのは男3人、女2人(38~65歳)。郊外で野生の沈香木を伐採して処理した後、外国へ高値で売ろうとしていたものとみられている。沈香の1キロ当たりの市価は6万~20万ドルに上るともいわれ、今回押収された沈香木は約1500万ドルに相当するという。香港の法律では政府の土地で不法に樹木の伐採をした場合は有罪となり罰金2万5000ドルおよび禁固1年となるが、沈香木の盗伐は重罪で、今回もし窃盗罪で起訴された場合は10年以下の禁固刑の可能性があるという。

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