キャセイパシフィック航空は６月９日、３９０億ドルの資本再編計画を発表し、特区政府が出資することとなった。
同日の香港メディアによると、政府はキャセイの発行する新株引受権付きの優先株の購入とキャセイへの過渡期な資金融資として２７３億ドルを投資する。陳茂波・財政長官は記者会見で、新型コロナウイルス肺炎（ＣＯＶＩＤ―１９）流行が航空業に打撃を与えていることから、政府は土地基金を通じてキャセイに投資することを決定したと発表。２７３億ドルのうち１９５億ドルを優先株購入、残り７８億ドルを過渡的融資に充てることを明らかにした。
投資資金は土地基金が現在、外為基金のポートフォリオ内に投資している資金を活用する。陳長官は外部のフィナンシャルコンサルタントによる見通しとして、キャセイへの投資回収率は４～７．５％で、土地基金の過去６年の平均投資回収率３．７％より高いと指摘し、「合理的投資回収率の目標にかなっている」と述べた。また政府の位置付けとしては「今回の投資は政府がキャセイを買収するわけではなく、政府は長期的にこれら株式を保有するつもりもなく、キャセイの日常の運営にも参加しない」と説明した。政府が新株引受権を行使すればキャセイの株式６．０８％を取得することになる。
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