政府衛生署は8月23日、市販の皮膚軟膏2種から未表示の毒薬成分が見つかったとして、使用を控えるよう呼び掛けた。同日付政府公報によると、問題の製品は「澳洲康樂堡全方位皮膚軟膏第三代配方/ACH Cortizone EX Ultra Moisturizing Natural Herbs Anti-Itch Cream」と「澳洲康樂堡全方位皮膚軟膏第五代配方/ACH Cortizone EX Ultra Moisturizing Natural Herbs Anti-Itch Cream Natural plant」。当局が同日、天水囲の薬局で立ち入り検査を行い、当該製品の成分検査を行ったところ、西洋薬「ベタメゾンジプロピオン酸エステル」が含まれていることが分かった。しかし、パッケージには成分表示がされていなかった。現場では毒薬および未登録薬剤の不法販売容疑で40歳の男が逮捕された。ベタメゾンジプロピオン酸エステルは香港の法律「薬剤業及毒薬条例」で第1毒薬に指定されており購入するには医師の処方箋が必要となるが、当該製品は香港で薬剤製品として登録されていない可能性もあるという。ベタメゾンジプロピオン酸エステルは抗炎症のステロイド成分だが、ムーンフェイスや高血圧、副腎不全、骨粗鬆症などを引き起こす恐れもあるという。当局では当該製品を購入および使用しないよう呼び掛けるとともに、成分が不明の製品には手を出さないよう注意を促している。
(写真・政府新聞処)
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