中国本土の科興生物(シノバック・バイオテック)が生産した新型コロナウイルス感染症(COVID―19)ワクチンの第1陣が2月19日、香港に到着した。20日の香港メディアによると、特区政府衛生防護中心傘下の2つの科学委員会は、60歳以上の者も科興生物のワクチンは摂取できるとの見方を示した。ワクチン顧問専門家委員会のメンバーである曽浩輝氏は「科興のワクチンの全体的な保護率は約50%に過ぎないが、この数値はあくまでも参考値であり、実際のものと見なすべきではない」と述べた。曽氏はラジオ番組で、製薬会社が提供した第3期臨床試験のデータに基づくと同ワクチンの保護率は軽症・重症ともに約50.7%で、最も重症の場合の保護率は100%に近いことを挙げ、60歳以上の人に対する同ワクチン接種のメリットはデメリットを上回っていると強調した。また製薬会社によって被験者や試験場所も異なるため、数値はあくまでも参考値であると付け加え、市民はワクチンの保護率を単純に比較すべきではないと指摘した。
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