特区政府は11月1日、2021年第3四半期の経済統計(見込み)を発表した。同日の香港メディアによると、第3四半期の実質域内総生産(GDP)伸び率は前年同期比で5.4%となり、第2四半期の同7.6%からは減速したが3期連続のプラス成長となった。GDPが拡大を持続しているのは内部・対外需要が安定的な伸びを維持していることによる。前期比の伸び率は0.1%、1~9月の前年同期伸び率は7.0%となっている。
政府報道官は、世界の経済活動が回復を続け地元の新型コロナウイルス感染症(COVID―19)流行が落ち着いたことによって香港経済の回復は第3四半期にさらに強固となったと指摘。第3四半期の伸び率が鈍化したのは主に基数となる前年同期の伸び率が高かったことや上半期の経済パフォーマンスが予想以上に良好だったことによると説明した。今後の展望としては世界経済の回復が香港の輸出をさらに支えると見る。ただし新型コロナが世界経済の下振れリスクとなるほか、エネルギー価格上昇と欧米のインフレ圧力の高さが各国中央銀行の通貨政策にとって不確定要素をもたらすと懸念している。地場については就業状況の改善と消費券スキームが消費関連業界を支えるとみている。第3四半期GDPの修正値と詳細な数値、21年通年の最新予測は11月12日に発表される。
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