皆様,こんにちは!在香港日本国総領事館です。
新型コロナウイルス感染症の流行が全世界に広がっています。香港では,感染拡大が大分コントロールされており,徐々に平時の社会に戻りつつあります。とはいえ,香港政府は今後も状況に応じて「緩和と制限」双方を調整して対応する旨を表明しており,引き続き高い緊張感と感染予防の意識の維持が必要です。
このように,コロナウイルスとの共存が新たな日常となり,また,それに適応する形で社会が少しずつ変化しています。そんな中,当総領事館も出来ることから少しずつ,この「コロナ時代」に適応できる活動の在り方を模索しています。特に最近は,香港人の方々から「日本に行くことが出来ずとても残念だ」,「いつ行けるようになるのか」との声を多数耳にします。そんな期待に少しでも応えられる活動が出来ないか,との思いで試行錯誤を重ねています。
ということで,今回は,香港人の方々に対する総領事館の日本文化発信についてご紹介させていただきます。
1 オンライン文化事業
現在は,大勢が集まる対面式の文化事業の開催が難しいですが,日本文化に関心を寄せる多くの香港人の方々が楽しめるよう,当館初の取組として,「見て」体験してもらう文化体験をオンライン(Facebookライブ,広東語)でお届けすることにしました。
日本文化を習得し,香港で活躍されている先生方により,和太鼓,いけばな,けん玉,つまみ細工を4回シリーズでご紹介しています。先日行われた第1回は,「激鼓(Gekko)楽社」による和太鼓レクチャー及びデモンストレーションを配信しました。30分の配信中に200人近くの視聴者を得た他,1時間以内に1000件,3日目には6000件を超える視聴数を達成しました。視聴者の方からは,「日本に行けない分,オンラインで一緒に日本を懐かしもう」とする嬉しい声もいただきました。
発信は広東語ですが,視覚的にも大変見応えがあります。事後にもアクセスが可能ですので,読者の皆様も是非ご覧下さい。
2 Facebookによる発信
さらに当総領事館では,毎日継続的に行う広報活動として,Facebookアカウントで,香港人の方々向けに様々な日本関連情報を配信しています。従来は,訪日旅行者向けの投稿や,日本関連イベントの広報などを行っていましたが,現在は,香港人の方々が「香港にいながら気軽に楽しめる日本」という視点で発信しています。
例えば,感染予防で多くの方が外出を控えた4月,「家でのひとときを一緒に楽しもう」シリーズを始めました。家で気軽に体験出来る日本コンテンツとして,無料公開の日本語学習教材や歌舞伎演劇,バーチャル美術館巡り,日本の名所の塗り絵やペーパークラフトなどの情報を掲載しました。
また,当総領事館大使公邸の公邸料理人と協力し,家庭的な日本料理レシピを紹介する「大使公邸のキッチン」シリーズを始めました。日本の食文化を香港人の方々により身近に感じてもらい,外食のみならず各家庭でも気軽に実践してもらいたいという思いからです。これまでに「親子丼」や「肉じゃが」,「ポテトサラダ」などを投稿してきましたが,いずれも大変良い反響をいただいております。特に,閲覧した皆さんが実際に自分で挑戦してみた料理の写真をコメント欄に掲載するなどの反応もあり,企画をした我々としても大変嬉しく感じます。