銀行は米国の制裁に従う必要はない

香港金融管理局（ＨＫＭＡ）の阮国恒・副総裁は２月４日、香港の銀行は米国による制裁に従う必要はないことをあらためて表明した。同日の香港メディアによると、香港の官僚に対する米国の制裁によって林鄭月娥・行政長官ら高官は銀行口座の使用を拒否されている。阮副総裁は銀行による顧客対応の具体的状況に関するコメントは避けたものの、銀行の決定を尊重すると述べた。ただし「米国の一方的な制裁に対するＨＫＭＡの立場は明確で、香港の銀行が制裁に呼応する法的義務はない。銀行は自身のリスク要素に基づいて考慮する」とあらためて指摘し、「ただし決定の過程では顧客に対して公平であるかどうかを考慮する必要がある」と強調した。香港上海銀行（ＨＳＢＣ）が元立法会議員の許智峯氏の口座を凍結したことについては「すべての金融機関は香港で法律法規に従って運営しなければならず、金融機関は法執行の調査への協力を拒否できない。これは全世界のやり方と一致しており、香港も例外ではない」とコメントした。