林鄭月娥・行政長官が11月25日に発表した施政報告(施政方針演説)では、ホテルを過渡的住宅にするための具体的措置が盛り込まれた。同日の香港メディアによると、新型コロナウイルス肺炎(COVID―19)流行によって多くのホテルやゲストハウスが閉業の危機に直面している。これを受けて施政報告ではパイロットスキームとして政府の資金援助を受けている非政府組織(NGO)が客室稼働率の低いホテルやゲストハウスの部屋を借りて過渡的住宅として利用する措置を提唱した。政府は現在、約10軒のホテルやゲストハウスと交渉を行っており、このうち100室余りの客室を擁するホテルは全客室の貸し出しに応じる意向を示している。当局は早ければ来年第1四半期にパイロットスキームを開始し、ホテル・ゲストハウスの客室を少なくとも2年、過渡的住宅として使用するもようだ。政府はすでに3年以内に1万3200戸の過渡的住宅を供給できる土地を確保したものの、目標である1万5000個にはまだ1800戸足りない。ホテルの利用はこれを補うものとなる。

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