李家超・次期行政長官は6月1日、次期政府の高官候補との面会を開始した。2日の香港メディアによると、李氏の先の北京訪問は国務院の任命を受け受け取り、習近平・国家主席、李克強・首相と面会する以外に、国務院香港マカオ弁公室の夏宝竜・主任と面会し次期政府の組閣について意見交換する実務課題があった。
李氏は1日に組閣を開始し、現政権の長官、局長と面会し留任または新たなポストへの転任を要請している。中でも特区政府ナンバー2である政務長官の人選が最も注目され、政界では保安局の●炳強・局長、政制及内地事務局の曽国衛・局長、李氏の選挙対策本部副主任だった譚志源氏が有力候補として挙がっていた。
だが『星島日報』が異なるルートから入手した最新の消息筋情報によると、現職の行政長官弁公室主任の陳国基氏が就任する可能性が相当高いという。陳氏は入境処出身で、特区政府の駐北京弁事処に駐在した後、2011年に入境処処長、17年に行政長官弁公室主任に就任。中央政府との連絡を担当すると同時に政府の政治工作も務め、政府の政策についての立法会議員や政党へのロビー活動などが含まれている。香港版国家安全法の制定後は国家安全委員会秘書長に就任しているため、米国から制裁を受けている。
政務長官以外は現職の陳茂波・財政長官と鄭若▲・司法長官が留任するとみられる。副財政長官には発展局の黄偉綸・局長が就任する可能性が高い。黄氏は陳財政長官が発展局局長の時に常任秘書長を務めており、陳長官が黄氏を副長官に推薦したという。李氏の構想では副財政長官は政府の土地・住宅政策を統括することになる。
また土地・住宅以外には新型コロナウイルス感染症(COVID―19)対策も中央が非常に注視している問題だ。食物及衛生局の陳肇始・局長に代わって香港大学深セン医院の盧寵茂・院長が改組後の医務衛生局局長に就任するとみられる。盧氏は深センでの経験を香港の防疫抗疫に応用し、速やかに中国本土との出入境再開につなげる見込みだ。
【●=登におおざと、▲=馬へんに華】
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