香港大学日本研究学科が実施した「若手リーダー日本交流プログラム」の修了式が4月25日に行われた。これは体験学習プログラムの一環として三菱商事の支援で実現したもの。2017年に始まったがコロナ流行により3年ぶりの開催となった。香港大学現代語言及文化学院の吉川貴子・講師が中心となって行われたこのプログラムは、将来リーダーとなる学生たちが企業の社会的責任(CSR)といったグローバルな問題を考えるきっかけをつくることを目的としている。


今年は「自然と共生」をテーマに3月5日から11日まで8人の学生が、秋田、銚子、東京を訪問。秋田潟上市にある「秋田潟上ウインドファーム」の陸上風力発電施設見学や、約90年に及ぶ歴史を有するアジア最大の東洋学の専門図書館・研究所である東洋文庫の見学など、環境問題や自然と地域が共生する可能性について学んだ。学生たちは香港に戻ってから日本で学んだことをSNSや香港の高校生向けにプレゼンテーションを行うなど積極的に発信している。


参加した4年生のクリスティ・コンさんは「普段経験できないこと、知らなかったことをたくさん学ぶことができた。自分の能力を最大限に生かし素晴らしいチャレンジになった」と話した。香港三菱商事社長兼深圳事務所長の飯田剛司氏は「国際貢献のひとつとして次世代を担う学生たちに企業の様々な取り組みを知ってもらいたいという思いで支援している。環境、地域の創生はグローバルな課題でもあるので、若い世代が成長して環境や社会とのかかわりを考えるきっかけになればと思う」と述べた。

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