香港上海銀行(HSBC)は7月15日、同日からホームレスや極狭アパート住民にも銀行口座サービスを提供すると発表した。
16日付香港各紙によると、ホームレスや1つのフラットを分割した部屋に住む香港市民は郵便サービスを利用することができないため、銀行口座が開設が難しいことが問題となっていた。HSBCは金融のさらなる普及を促進するため、こうした市民にも基本的な銀行口座サービスを提供すると発表。香港初の社会的弱者にサービスを提供する銀行となる。
HSBCはこうした市民が固定住所情報を提供しなくても独立した香港ドル建て預金口座を開設できることとし、長期的な職探しや生活保護の給付金受け取りに便利となり、財産の安全も保障される。ただし顧客は口座開設の際にキリスト教ホームレス支援協会、ImpactHK、香港社区組織協会、救世軍などの指定の非政府組織(NGO)の紹介状を必要とし、口座開設の理由を確認する。
さらにNGO関係者やソーシャルワーカー同伴の下、紹介状と身分証を持ってHSBCの指定7支店で口座開設手続きを行うこととなる。申請が認められればキャッシュカードを受け取ることができ、NGOの所在地が顧客の連絡先となる。
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