株式会社河出書房新社は、秦郁彦著『日中戦争史(新装版)』(税込定価7,920円)を発売した。歴史家・秦郁彦氏による『日中戦争史』は、精密な資料調査と厳格な資料批判に基づいて書かれた先駆的業績として高い評価を得ており、1961年の初版刊行以来、1972年に増補改訂版、2011年には復刻新版も刊行された日中戦争史研究の古典的名著である。復刻新版以降、長く品切れとなっていたが、盧溝橋事件・日中戦争開戦から88年、終戦から80年の節目となる2025年の今年、新装版として『日中戦争史』を復刊する。
秦郁彦氏が本研究を始めたのは、東京大学教養学部二年に在籍していた20歳の頃。そして本書初版刊行の1961年は秦氏29歳。この間秦氏は、数百名にも及ぶ旧陸海軍人など当時の関係者への直接取材を行ったほか、膨大な量の戦争関連資料を渉猟することで、入手困難で貴重かつ、信頼性の高い一次史料を収集した。そしてそれらの史料をもとに、日中戦争に関する政治、外交、軍事、経済の各分野を多角的に分析してまとめ上げた書籍が、本書『日中戦争史』である。本書は、秦氏の徹底的な実証主義の実践による学究の成果であるとともに、歴史研究、殊に日中戦争史研究を学問的に体系づけ、その後の研究に大きな道筋をつけた記念碑的な著作だ。日中戦争を中心とした日本の大陸政策の展開を、関係者の貴重な証言、旧軍部および外務省関係の資料をもとに、先進的にまとめ上げた古典的名著『日中戦争史』。節目となる2025年。この機会に是非読んでみよう。
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