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令和 政経ミステリーゾーン

2026年、中国景気は回復する

10月末日、米中首脳会談が韓国で行われました。その結果として中国がレアアース輸出規制を1年間凍結し、アメリカ産大豆の購入を再開するなどの譲歩を見せ、アメリカ側も合成麻薬のフェンタニル対策を施すという前提で、対中追加関税を引き下げることで合意しました。さらに中国製品に対するそのほかの報復関税を1年間停止することでも合意しています。経済動向が不安定な両国にとっては一安心といったところでしょうか?(ICGインターナショナル代表・沢井智裕)

1 低迷する中国の貿易

10月中旬、中国当局は景気刺激策の一環としてヘルスケアやレジャー関連のサービス消費における規制緩和を行い、景気拡大を目指す方針を示しましたが、トランプ関税や不動産不況といったネガティブな材料の前では少しインパクトに欠けていたようです。

中国の10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.2%上昇しました。9月のCPIの同マイナス0.3%からはプラスに転じたものの、今年に入ってプラスとマイナスが繰り返されているのが現状です。(図表参照)中国税関総署が発表している貿易統計でも10月の対米輸出は349億ドルで前年同月比25%減となりました。対米輸出のマイナス幅は9月の同27%減からわずかに縮小したものの、依然として対米輸出の落ち込みは続いています。対米輸出は4月以降、7カ月連続でマイナスとなりました。貿易統計全体で見ましても10月は前年同月比1.1%減の3053億ドルで8カ月ぶりに再びマイナス転じてしまいました。

スマートフォンやパソコンなどの出荷が伸び悩んでいるようです。輸入の方は1.0%増の2152億ドルと5カ月連続のプラスを維持したものの、個人消費の減退による国内需要の低迷から伸び率は低い水準に留まっています。

2 それでも中国は景気回復へ

今後、前述の米中会談の成果として両国は11月10日から追加関税を下げる効果で、年末にかけて中国からの対米輸出が増える可能性があります。しかしながらやはりV字回復という訳にはいきません。アメリカだけでなく欧州景気も低迷しており、景気低迷を脱却できる経済圏が見当たりません・・・。いえ、有りました。

我が国、ニッポンです。岸田政権、石破政権と「緊縮財政」が続いた日本でしたが、高市新首相になって経済政策が大きく転換しています。日本国民の間では高市首相が掲げる「責任ある積極財政」に期待が集まっています。テーマは大きく分けると減税と投資という2つになりますが、いずれも日本経済にはプラスになるものです。もちろん自民党・日本維新の会の連立政権に対抗している野党側も財源の問題を追及してくることになりますが、何と言いましても今のところ高市首相の支持率が高いことが政策実現に向けて心強いところです。支持率が高い間に減税と経済対策を進めて行けば、無策であった前政権よりも遥かに良い経済運営が出来ると思います。

直近の株高は、日本国民と外国人投資家の高市政策に対する期待の表れではないかと思います。高市氏が自民党の総裁選で勝利した10月4日以降、日本株の主要指標である日経平均株価は、11月3日の高値までわずか1か月で14.55%も上昇しています。その「サナエノミクス」の中身は多岐に渡ります。17の戦略分野は「AI/半導体・造船・量子・フードテック・防災/国土強靭化・防衛産業・通信・・・・」等です。これらを中心に日本経済が復活すれば日本の個人消費が盛り上がり、中国との貿易量が増加します。中国景気はアメリカ向けの不足分を日本の景気回復で多少なりとも補うことが出来ます。

3 米利下げとトランプ氏の不人気

またアメリカでは雇用不安が台頭してきています。米調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによりますと、1月から9月の間に米企業と組織の人員削減数は94万6426人と前年同期比で55%増えました。削減理由として多いのが全体の2割を占める「経済状況」でした。特にトランプ米政権が課した関税などの影響を受けやすい消費産業の人員削減数は上昇し、前年同期比で小売りは3倍、物流も2倍に増えました。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は常々、金融政策の決定要因として雇用と個人消費を挙げています。雇用の悪化は、FRBによる利下げに繋がります。利下げが1度ならず2度以上連続で続くようですと、ホットマネーはアメリカ以外の国に流れる可能性があります。その受け皿となるのが世界第2位の経済大国である中国と新しい経済対策を推進する日本です。

アメリカからホットマネーや機関投資家の資金が移動する可能性が高い理由は他にもあります。トランプ大統領の政治手法は、アメリカ国内でも非常に評判が悪く、同盟国ともうまくやっていけないリーダーに対してアメリカ国民は厳しい目を向けています。

米CNNによるアンケート調査(10月27日から30日)では、トランプ氏の支持率は37%で不支持率は63%となっています。CBSニュース(10月29日から31日)では支持が41%に対して、不支持が59%。またNBCニュース(10月24日から28日)では、支持が43%、不支持が55%と不人気です。このままの状況が続けば、来年の米中間選挙で共和党は民主党に大敗するでしょう。

さらにはトランプ氏が育ったニューヨーク市では、イスラム教徒の民主党、ゾーラン・マムダニ氏が当選してしまう始末です。トランプ氏の政策は同盟国を含む諸外国のみならず、国内からも支持を得られていないのです。

ただ勿論、中国景気の回復にも条件があります。重要なことは「持続的な経済成長」です。その為には不動産の不良債権処理を進め、不動産市況を回復させる必要があります。これまで何度か住宅・不動産市場に底打ちの兆しが見えていたものの、数か月回復しては、また軟調になるといった傾向が続いています。若者(16-24歳)の失業率は 8月18.9%から9月17.7と改善傾向にあるものの依然として高水準です。不動産市場、雇用市場の回復こそが持続的な経済成長への道筋であることは日本のバブル崩壊後の30年が既に証明済みです。今後の中国当局の政策に期待したいものですね。

(資料)中国のインフレ率 https://tradingeconomics.com/china/inflation-cpi

ちょっとお笑い、アトム&ジュエリー

ジュエリー:トランプさんも高市さんも外国人問題で頑張っているみたいよね。

そのあたり不法移民問題では気が合うのじゃないの?

アトム:  まあ前政権の対応が酷過ぎたからなあ。

日本国民も堪忍袋の緒が切れたんやろ。

ジュエリー:つまり自分たちの税金を使って、自国の日本文化を犠牲にしてまで、

他の民族の文化を受け入れる責任はないでしょっ、て事なのでしょう。

アトム:  まあそれを人種差別とか、ヘイトとか言われてるんやから頭にくるんやろ。

やっぱり日本人であれば自分の土地に住む権利が有るからなあ。

ジュエリー:移民の方々は、本国で経済を学んで、生産方法も学んで、農業を学んで

製造技術も向上させればいいのよね? そしたら自国の経済問題を理由に

日本に来る必要はなくなるでしょ。

アトム:  ホンマはね。日本はその国の為に「支援プログラム」を作ってあげて

貢献すればええんとちゃうかな?

まあ移民受け入れてもええけど・・・。その代わり賛成派の人には、一家族

を自宅で引き受ける事を義務化すればええんよ。

ジュエリー:私達の家は狭いからダメよね。

アトム:  出た、日本の衆議院議員が得意の総論賛成・各論反対。自分の身に降りかか

ったら必ず逃げる。

ジュエリー: トランプさん、自腹でそこまでやれば「ノーベル平和賞」貰えるんじゃない?

NY市長みたいに「金持ちが財源」って。

アトム:  無理やわ。カネは出せてもウクライナも、イスラエルも全然解決してない

もん。自分がATMになってもノーベル賞の対象外やからな。

筆者紹介

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沢井智裕(さわい・ちひろ)

香港在住。

1995年にイスラエル人パートナーと共同経営でICGグループを設立。プライベートバンキングとファンドマネジメントを中心とした金融事業に精通。

ヘッジファンドやエクイティファンドを運用し、経験値と実績を積み重ねる。2022年には金融事業の一部を香港の上場企業に売却。

香港では米系華僑のアトラス・キャピタル社のレスポンシブル・オフィサーに就任し、華僑系の資産運用も一任されている。

香港から見た国際経済・国際金融についてユダヤ・華僑富裕層から得た情報を元に、日本国内では独自の切り口で上場企業や各団体の依頼で講演活動を行う。

ドラゴンゲート株式会社の海外特別顧問、投資兼財務戦略アドバイザー。

著書多数。

https://www.icg-overseas.com/blog

https://atlascapital.hk/

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