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香港―社会

ランタオ島に生息する白イルカ34頭

大澳とランタオ島の海域に生息する中華白イルカの数は近年減少し続けている。1月2日付香港各紙によると、漁農自然護理署が発表した最新の「海洋哺乳類監視報告書」によると、香港に残っている中華白イルカはわずか34頭であることが分かった。保護団体はその数は昨年と同様ではあるものの、今後、多くの埋め立てプロジェクトが実施されることから中華白イルカや長江スナメリなどの海洋生物の生息地が再び脅かされていると懸念している。

報告書は2023年4月から昨年3月まで香港全域の6つの調査地域で実施され、中華白イルカの163群(合計569頭)と長江スナメリの77群(合計279頭)を観察した。中でも白イルカは重要な生息地が西ランタオ島と南西ランタオ島の西端の沿岸海域に集中している。過去10年間でランタオ島北海域の白イルカの数は大幅に減少しており、研究者らの推定ではランタオ島の南西部、西部、北西部、北東部の4つの地域に生息する白イルカは34頭とされる。この数は過去6年間で47頭、32頭、52頭、37頭、40頭、34頭と推移している。

一部の保護活動家は、その数だけを見ても白イルカの数の減少が安定しつつあると指摘しているが、過去に使用された船上調査方法はランタオ島北部の海域ではあまり効果がなかったことは注目に値する。そのため補助的に「パッシブ水中音モニタリング法」が用いられたが、ランタオ島北部の白イルカの数は減少し続けていることも判明し、状況は楽観的ではない。同関係者はまた、白イルカの数は2003年に158頭に達したが、この間に港珠澳大橋や空港第3滑走路などの主要な海洋プロジェクトの影響でその数が40頭以下に激減したと指摘した。当局は海岸公園を設置したが、生息地が破壊されると二度と戻ってこない可能性があることを反映して、近年、白イルカの数は減少し続けている。

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