試験機関「香港考試及評核局(考評局)」の通識教育科(一般教養科)科目委員会主席で中学の一般教養科科教師である頼得鐘氏が7月7日に辞任を発表した。
同日の香港メディアによると、頼氏はフェースブックのアイコンに警察を罵倒するスローガンの写真を用いていたことがネットユーザーから非難を浴びた。これを受けて頼氏は香港通識教育教師連会幹事、考評局通識教育科目委員会主席とメンバーの職務を辞任したとフェースブックで発表。アイコンについて謝罪したが、個人の言行と所属する組織は関係ないと強調した。
また一部の学校では一般教養科の試験で偏向のある出題が明らかになった。聖士提反書院で行われた中学1年生の試験では警官に連行されるデモ隊が「道路占拠は犯罪じゃない。われわれは1人1票の行政長官選挙を要求する」とのスローガンを叫ぶイラストが載せられ「デモ隊の要求にはどんな価値があるか説明せよ」との問いになっている。この出題はデモ隊側からの角度に偏っており、学生に多角的な分析をさせない上、道路占拠や暴力的襲撃が妥当かどうかも提示していないため、洗脳教育との批判も上がっている。
ほかに図画工作の授業で逃亡犯条例の改正反対デモの絵を描かせた小学校もあり、教員が個人の政治観を授業に持ち込んでいるとの批判が寄せられた。
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