中国興長信達科技発展有限会社(本社:北京市)は2月、日本企業に対する中国越境EC代理運営サービス等を提供する日本支社の「株式会社三銀河」を設立した。同社は2000年北京で創業した、現在従業員数1300名規模のECソリューション企業。中国本土および香港にデータセンター・物流・倉庫を兼ね備えワンストップECサービスを提供しており、これまでに複数の世界大手ブランドをはじめとした有名商品のEC販売を通した中国市場進出をサポートしている。また、天猫国際(Tmall-Global)、天猫(Tmall)の出店企業におけるサポートの運営代行企業「TP(TmallPartner)」としてアリババによる最高級評価である6つ星運営プロバイダーの認証を2018年より連続で獲得している数少ない企業である。
中国はEC化率が世界1位となっており、日本国内の小売・流通業界のDX化が低迷している中、市場拡大の有力なマーケットとなっている。一方、日本国内にいながら中国現地ユーザーのトレンドやニーズを理解することはハードルが高く、マーケティングを担える中国提携パートナーは必要不可欠。中国越境EC市場は競争も激しく、ブランドの認知度なくしては、天猫国際(Tmall-Global)等に出店し商品を掲載しただけとなり、商品の売上に結び付く保証はない。そのような課題を解決するために、TP(TmallPartner)企業には、中国国内に事業拠点があり、ローカルの視点からTmall-Global・Tmallの運営スタイルおよびデータ構築に熟練したスキルと実績が求められる。
日本企業の中国進出サポートを支援するためには、日本企業への理解や綿密なコミュニケーションも必要となる。日本の大手ECソリューション企業が中国に拠点を持つケースはいくつかあるが、中国の大手ECプロバイダーの日本進出はまだ多くない。日本支社となる「三銀河」は、中国本社の全面的バックアップという武器を持ちながら、日本に拠点を置くことで、より日本企業の課題を身近に解決し、出品商品の魅力を正確にユーザーへ届けることを目的として設立した。
日本ブランドの天猫(Tmall)や天猫国際(Tmall-Global)等の中国ECプラットフォームでのブランド旗艦店開設・運営を始めとし、中国においてブランドの認知度を向上し、売上に繋げるようなデータ分析・戦略的デザイン設計、Wechatミニプログラム/Redbook等のマルチチャネル運営などのマーケティングソリューションを提供。また、既にTmall-Global等に旗艦店を出店されているブランドのキャンペーン企画、広告ツール、ライブ配信を含むコンテンツマーケティングなどによるプロモーション活用の支援も行う。日本ブランドの中国代理会社として、または提携パートナーとしてブランドの出店費用やブランディング投資をケースに応じ、様々なスキームで対応する。
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