香港税関は先ごろ、香港国際空港で航空貨物を使った黄金の密輸を摘発し、推定時価約1300万ドル相当の金塊21・7キロを押収した。スクリーンセパレーターに金塊を隠して密輸するケースが香港で摘発されるのはこれが初めて。7月11日付政府広報によると、税関は7月3日、リスクアセスメントに基づき税関貨物検査場で日本に向けて出発する予定だった重さ120キロの航空貨物の検査を実施。中身は32台のスクリーンセパレーターと申告されていたものの、物品の密度が異常に高いことが分かったため、開封して中の変圧器を詳しく検査することにした。すると、E型金属片34個の厚さが不揃いで一般の変圧器と異なっており、うち15個は重量の差が5倍以上もあることが判明。X線検査し解体してみると、黄金を鋳造したものとみられる金属片が隠されていて、重さは678グラムあったという。本物の部品に紛れさせることで合法の製品と見せ掛けて日本へ送ろうとしていたようだ。香港では「進出口条例」によって未申告の貨物の輸出入は密輸とみなされ有罪となる。この条例に違反した場合、200万ドル以下の罰金または7年以下の禁固刑となる。当局では密輸に関する24時間ホットライン(2545ー6182)を設置、市民からの情報を求めている。 (写真・政府新聞処)

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