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香港―社会

大埔宏福苑で5級火災、36人死亡

大埔の団地「宏福苑」で11月26日、レベル5の火災が発生し、多数の住民が被害を受けた。26~27日の香港メディアによると、27日午前1時時点で36人が死亡、29人が入院中で、うち7人が危篤、279人が行方不明となっている。1996年の佐敦の嘉利大廈で発生した火災(41人死亡)以来のレベル5の火災となった。宏福苑は房屋委員会が開発した分譲型公共住宅の団地。8棟に4000人余りの住民が暮らしており、火災の影響を受けたのは7棟に上る。

宏福苑は、元洲仔公園と吐露公路に近い。大埔の住民は九龍への通勤でバスや自家用車で宏福苑の向かい側の道路(大埔公路の元洲仔区間)を頻繁に通っており、宏福苑付近は大埔の住民が市街地へ向かう重要な交通路となっている。この団地は1983年6~9月に入居開始。8棟から成り、宏仁閣(Aブロック)、宏道閣(Bブロック)、宏新閣(Cブロック)、宏建閣(Dブロック)、宏泰閣(Eブロック)、宏昌閣(Fブロック)、宏盛閣(Gブロック)、宏志閣(Hブロック)となっている。いずれも31階建てで、各ブロックには248戸の住戸がある。団地全体では1984戸の住戸があり、4000人余りの住民が居住している。

火災は団地内で吐露港に最も近いFブロックで最初に発生したとみられる。その後、火はEブロックを含む他の建物に延焼した。団地の向かい側、大埔公路沿いの元洲仔一帯は封鎖され、複数の消防車とパトカーが火災に対応している。26日午後10時13分頃、警察は中学校の裏手の丘で山火事が発生したという複数の通報を受け、消防隊員と救急隊員が現場に急行した。中学校は宏福苑と隣接する広福邨と川を挟んで隔てられている。宏福苑は2024年7月に大規模な改装工事が始まり、すでに工事は1年以上続いている。施工業者は宏業建築工程有限公司で、当初、来年3月から6月にかけて足場が段階的に解体される予定だった。

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