「日材中煮」の香港第一人者と称される中国飲食文化の巨匠、尹達剛(ワン・タットコン)師範。長年にわたり、中国の伝統的な精巧な調理技法を用い、日本の最高級食材の良さを融合させ、独自の料理スタイルを切り開いてきました。元宵節(旧暦1月15日)に合わせ、尹師範が国際廚藝學院に来校し、生徒たちの前で中日融合の料理を実演。斬新な味覚を堪能してもらうとともに、このユニークな料理技術の普及と継承を図りました!
わずか3カ月で5回の「日材中煮」イベントを開催
尹達剛師範は日本貿易振興機構(JETRO)の招待を受け、3月3日に国際廚藝學院で「日材中煮」広東料理の調理実演を行いました。尹師範は日本の複数の県の良質な食材を使用し、窩貼鯛魚(鯛の鍋貼り)、鯛魚煲飯(鯛の土鍋ご飯)、鑊煎帆立貝(帆立貝のフライパン焼き)、白灼帆立貝(帆立貝の湯引き)の4品を調理。このうち2品は試食も行われ、来賓のJETRO日本食品海外プロモーションセンター香港代表の沖和尚氏、在香港日本国総領事館代表の竹谷亮佑氏、そして西洋料理科と中国料理科の生徒50名以上から絶賛されました。
今回の実演は、尹師範にとって今年に入ってわずか3ヶ月で5回目となる「日材中煮」普及活動です。料理の多様性と革新性を追求し、今回は日本の一般的な海産物である鯛と帆立貝を中心に使用しました。鯛は香港では一般的に「鱲魚(ラッキュー)」と呼ばれています。鯛の日本語の発音は「めでたい」と同じで、日本の祝い事には欠かせない「開運魚」とされ、長寿と富貴を象徴します。鯛の中でも桜鯛は特に貴重で、春の桜が咲く季節に獲れるものを指すことが多く、産卵前で脂が乗り、身の色が桜のように美しい紅色をしていることから、日本料理において非常に高級な季節の食材とされています。鯛の身は歯ごたえが良く繊細で、主に刺身や薄作りで楽しまれます。
没入型教学(体験型指導) 美味しさと知識を組み合わせた体験
尹師範は4品の調理を実演する傍ら、生徒たちに食材の知識を伝え、帆立貝(ホタテガイ)と帯子(タイツキ、別種の二枚貝)の見分け方も教えました。この2つはよく混同されるそうです。前者(帆立貝)は扇形で厚みのある貝殻を持ち、貝柱は丸く厚みがあり柔らかく、味は清らかで甘みがあり、生食(北海道産など)が可能です。後者(帯子)は貝殻がより大きく三角形で、貝柱は楕円形をしており、身は比較的硬く、通常は加熱調理されます。帆立貝は伝統的な大蒜(にんにく)と春雨の組み合わせだけでなく、日本のうどんと一緒に蒸し上げると、また違った絶妙な組み合わせになることを紹介しました。
交流会の場では、尹師範は生徒たちと中日の食文化の違いについても議論を交わしました。尹師範の没入型教学(体験型指導)は、「美味しさ」と「知識」を融合させた体験であるだけでなく、生徒たちに料理の歴史的背景、食材の産地、調理技術の変遷を理解させ、中日の食文化に対する深い認識を育む機会となっています。
食材の親善大使 旭日双光章を受章
30年以上にわたり日本に滞在した尹師範は、四季折々の食材を用いて中日の食文化を融合させることを得意とし、かつて横浜ロイヤルパークホテル内の中国料理店「皇苑」で料理長を務めました。香港に戻った後は、私房菜(完全予約制レストラン)「尹師讌」を開き、ブランド「大師有禮」を創立しました。尹師範はJETROや大規模な美食イベントで頻繁に調理実演を行い、日本の県の食材親善大使も務め、「日材中煮」をテーマに普及活動を続けてきました。これらの功績が認められ、2021年には日本政府より旭日双光章を授与されています。
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