元朗で7月21日に発生した市民襲撃事件から1カ月を迎えた8月21日、MTR元朗駅ではデモ隊による座り込みが行われたが、駅周辺の交通を妨害するなどで警察と衝突する騒ぎとなった。
22日の香港メディアによると、元朗駅では21日夜に約3000人のデモ隊と市民が座り込みや黙祷を行い、駅周辺で7月21日の事件映像の放映会などを行った。このうち「勇武派」のデモ隊が午後9時ごろに駅から離れ、駅周辺の道路にバリケードを作り、駆けつけた警官隊にレーザーを照射し物を投げるなどで挑発し衝突が発生。デモ隊は駅構内に戻りゴミ箱などで出入り口を塞いだほか、食器洗剤を床にまき、消火栓で水をまき、多くの消火器を使って薬剤を放射し構内は白煙に包まれた。
「平和で理性的で非暴力」のデモ隊は列車に乗って駅を離れたため「勇武派」の数百人が残って駅を占拠したが、警官隊は深刻な衝突を避けるため駅構内には入らなかった。デモ隊の間で列車が同駅に停車しなくなれば一網打尽にされるとの懸念が高まったところ、特別列車を運行するとの放送を聞いて撤退を決定。午後11時半にデモ隊はすべて撤収した。
警官隊は駅に近い先住民村落である南辺囲村を巡回したが不審人物の集結はみられなかった。香港鉄路(MTRC)は駅構内の施設が損壊したと指摘し、この違法行為は受け入れられず警察に通報したとの声明を発表。早めに駅を封鎖し施設の修復作業を行った。
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