マカオのカジノ市場は、パンデミック後の急速な回復を遂げています。
2023年以降、中国本土からの観光客が徐々に戻り始め、2024年現在にはパンデミック前に迫る勢いを見せ、カジノ市場の活性化を後押ししています。
マカオでは現在、観光、IRを中心とした宿泊施設、カジノフロアが再び賑わいを取り戻し、活気にあふれています。
本記事では、加速するマカオのカジノ市場の回復とその経済的な影響に迫ります。

国慶節のマカオ、観光客数がパンデミック前を上回る
2024年の国慶節ゴールデンウィーク中、マカオの観光業は劇的な回復を見せました。
マカオ政府観光局によると、最初の6日間で観光客数は91万5,696人に達し、パンデミック前の2019年の数字を大きく上回っています。
特に、中国本土からの訪問者数は67万8,067人と大幅に増加し、前年同期比で54.8%の伸びを記録しました。
この増加は、マカオが中国本土の観光客にとって依然として高い人気を持つことを示しています。
また、観光客の増加はカジノやリゾート施設だけでなく、飲食業や小売業にも好影響をもたらし、地域経済全体の活性化につながっています。
期間中のデータによると、1日あたりの平均来訪者数は15万2,616人に上り、特に10月5日には17万4,313人とピークを記録し、連日多くの観光客で賑わいました。
観光業の急回復はマカオ経済全体にもポジティブな影響を与え、パンデミック後の経済復調を象徴する出来事になっています。

人気ゲーム復活でカジノ収益が回復
観光客の増加により、マカオのカジノ市場も再び活気を取り戻しています。
中でも、シンプルながら奥深いテーブルゲームとして知られるバカラの人気は依然高く、多くの観光客がカジノでバカラ遊びを楽しんでいます。
カジノの王様とも呼ばれるバカラのルールは、プレーヤーとバンカーのどちらが勝つかを予測するシンプルなもので、マカオのカジノでは常に主役的な存在です。
また、最近、新新しい賭けオプション「ラッキーセブンバカラベット」がザ・ヴェネチアンやシティ・オブ・ドリームズのカジノフロアで導入されました。
このサイドベットは、7が出るかどうかを予測するもので、カジノ客から大きな人気を集めています。
マカオのカジノ体験に新たな楽しみが加わり、多くの観光客を引きつけています。
こうした人気ゲームの復活がマカオのカジノ全体の収益を押し上げ、ゴールデンウィーク中にはパンデミック前を上回る1日あたりの収益を記録する日もありました。
投資・証券会社のCLSAの最新レポートによると、マカオの主要なIR施設であるウィン・パレス、MGMコタイ、シティ・オブ・ドリームズなどが、観光客増加と収益回復の中心的な役割を果たしていると報告されています。
実際、2024年10月のマカオのカジノ収益は、前年同月比6%増のMOP20.65億(約3,950億円)に達する見込みです。
この成長の背景には、ゴールデンウィーク期間中の観光客急増があると指摘されています。
また、カジノ業界は観光客の滞在を長期化させるため、高級レストランやバー、ナイトクラブなど、多彩なエンターテインメント体験の提供を強化しています。
これにより訪問者のリピート率が向上し、安定した顧客層の確保にもつながっています。
このカジノ市場の好調は、マカオ経済全体に大きな恩恵をもたらしており、観光業とのシナジー効果によって地域の雇用や経済の活性化にも貢献しています。

マカオのカジノ市場が復活、観光業に再び活気
2024年の国慶節ゴールデンウィーク期間中、観光客の急増によりマカオの宿泊施設への需要が大幅に増加しました。
シティ・オブ・ドリームズ・ヌワやグランド・ハイアットといった高級ホテルは、早々に満室となり、多くの旅行者が事前予約で宿泊を確保する動きが見られました。
これらのIR施設を中心に、カジノリゾートへの観光客集中が、マカオ全体の宿泊需要をさらに押し上げ、地域経済の活性化に貢献しています。
さらに、中国政府の景気刺激策がマカオの観光業に追い風となり、観光・カジノ関連産業への投資意欲を高めています。
特にサンズやMGMチャイナなどの大手カジノ企業は好調な見通しで、投資家からの関心も集まっています。
こうした状況を背景に、マカオ政府観光局は観光インフラを強化し、カジノ以外のエンターテインメントや家族向け施設の充実に努め、多様な観光層を迎える都市への転換を進めています。
今後も、マカオのカジノ市場と観光業は成長を続け、地域経済の発展に大きな役割を果たしていくでしょう。

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