全国約1600の酒蔵（日本酒、本格焼酎・泡盛、本みりん）が所属する日本酒造組合中央会は、2024年度（１月～12月）の日本酒輸出総額が434.7億円（昨対比：105.8%）、数量3.1kL(昨対比：106.4％)となったと発表した（2024年財務省通関統計）。今期はコロナ後の物流の混乱・在庫過剰などの影響が解消しつつあり、輸出額・数量共に回復し、昨年を上回る結果となった。輸出金額第1位は中国、第2位はアメリカで、第3位の香港を合わせると65%を占める。近年の輸出を牽引してきた中国・香港については主に経済不況により減少したが、アメリカではレストランや現地小売店での取り扱いが増え、輸出金額・数量ともに増加する結果となった。
国別の輸出金額第１位は中国で約116.8億円（昨対比：93.7%）となった。中国における日本酒は、景気後退などの理由で現地の高級日本食レストランでの需要が落ち、またアウトバウンドの影響もあり減少となった。香港も約51.2億円（昨対比84.9％）と減少。アメリカにおいては流通が正常化し、輸出金額は約114.4億円（昨対比：125.9%）、数量は第1位8003kL（昨対比：123.1%）となり増加。韓国においては輸出額約37.5億円（昨対比：129.1%）、数量では4895kL（昨対比：116.8%）という結果となり金額・数量共に過去最高を記録。ワイン文化が浸透しているドイツ・フランス・イタリアでも過去最高額を記録するなど日本文化・日本食ブームが続き、ファインダイニングとよばれる富裕層向けのレストランで新たに日本酒を提供する機会も増えている。
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