香港は土地供給が不足し特にビクトリア湾両岸は土地不足だったが、抜群のハーバービューを誇る「油塘工業区」は将来的に商業・住宅開発地へと生まれ変わることが期待されている。2月10日付香港各紙によると、同地区にある2カ所のコンクリート工場は30年にわたり5基のプラントで操業しているが、所有者は最新の土地評価を経て5年以内に将軍澳などに移転して操業する意向であることが分かった。 業界関係者によるとコンクリート工場の移転により同地区の用地価値が上昇し、工業用ビル所有者が大挙して住宅への再開発に流れるとみられている。油塘工業区の敷地面積は19ヘクタールで、工場の移転に伴い一部の工業ビルは使用率が低下している。このため地区内では工業用ビルと住宅ビルが「共存」しているのが現状となっている。だが情報筋によると、油塘のコンクリート工場は香港のコンクリート生産に非常に重要で、年間200万立方メートルのコンクリートを生産し、香港の年間供給量の3分の1を占めているという。今後、九龍では啓徳開発区や安逹臣採石場などの大規模開発による建設需要があるため、まだ油塘工業区の建築材料供給に依存する必要がある。

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