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香港―社会

啓蟄で呪いの儀式「打小人」が盛況

啓蟄を迎えた3月5日、憎悪やトラブルの原因となる「小人」を祓う伝統行事「打小人」が行われた。同日の香港メディアによると、中でも湾仔・鵝頸橋の下は同行事の中心地として知られ、今年も多くの市民が詰めかけ、長い行列ができるほどの盛況ぶりとなった。啓蟄は二十四節気の一つで、冬眠から覚めた虫が動き出す頃を指す。香港の民間信仰では、この時期は人間関係のトラブルや災い、いわゆる「小人」も動き出すと信じられている。そのため、恨みを持つ相手や自身に危害を加える存在を紙に書き、たたいて厄を落とす「打小人」が古くから行われてきた。

当日の鵝頸橋付近は、朝から儀式を行う神婆たちの姿が目立ち、祈願を求める人々が列を成して待っていた。多くの参加者は、職場や人間関係で恨みや憎しみを抱く相手、自身を陥れようとする小人を祓うために訪れている。神婆は線香を焚き、呪文を唱えながら、紙に書かれた小人を靴やハサミで激しくたたき、恨みを晴らし、災いを遠ざける儀式を執り行う。儀式では、ただ厄除けをするだけでなく、恨みの対象となる人物に対する怨みを紙に託し、直接たたくことで精神的なストレスを発散させる側面も強い。参加者たちは、この日に強い思いを込めて儀式を行うことで、一年間の平穏と対人トラブルの解消を願っている。

例年に比べても今年は特に訪問者が多く、待ち時間が発生するほどの行列となった。地元住民だけでなく、香港の独特な文化体験を求める観光客も見受けられ、伝統行事としての存在感を強めている。啓蟄の打小人は、単なる迷信ではなく、人々の恨みやストレスを癒し、心の平安を求める香港庶民の生活習慣として、今日まで脈々と受け継がれている。

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