特区政府創新科技及工業局の孫東・局長は7月17日、サイバーポートで開催された「人工知能(AI)×データ・フォーラム」で講演した。同日の政府新聞公報によると、孫局長は「AIは世界経済成長を牽引する重要な原動力となっており、データはAIの発展における重要な要素である。両者は互いに補完し合っている。特区政府は今年、AIを香港の主要産業に位置付けることを提案し、あらゆる分野がAIの発展に注力し、データの潜在的価値をより効果的に引き出し、香港の新たな経済成長を牽引することを期待している」と述べた。
孫局長は、特区政府がデータの透明性と信頼性の向上、情報共有とイノベーションの促進、そして産業界がデータを安全かつ効率的に活用して価値を創造することを奨励していることを紹介。110余りの政策機関、政府部門、官民機関から5500件以上のデータセットを「オープンデータプラットフォーム」を通じて一般市民と産業界に無償で提供している。これらのデータセットは交通、環境、人口など、様々な分野を網羅しており、産業界が人々と企業に利益をもたらす革新的な応用プロジェクトを推進できるよう支援している。昨年は「データガバナンス原則」を発表し、データの品質と信頼性の向上、データの流通と共有の促進、データ保護の強化、そしてデータ主導型開発の推進を目指している。
粤港澳大湾区では、ローカルデータに加え、安全な越境データ流通の促進もAIの発展に寄与。2023年、特区政府は国家互連網信息弁公室と「粤港澳大湾区における越境データ流通促進に関する協力覚書」を締結し、これに基づき「粤港澳大湾区(中国本土および香港)における個人情報越境流通標準契約」を策定した。この契約は各分野にまで浸透し、産業界からも広く歓迎されているという。
サイバーポートAIスーパーコンピューティングセンターの第1期は昨年末に稼働を開始した。また、昨年は30億元規模の「AI資金プログラム」を立ち上げ、産業界がスーパーコンピューティングセンターのコンピューティングリソースを有効活用し、香港の技術革新と産業発展を促進することを奨励している。このプログラムはこれまでに10件のプロジェクトを承認しており、地域特有の大規模言語モデル、新素材、医療などの分野を網羅している。現在、スーパーコンピューティングセンターのコンピューティングサービスの利用率は90%を超えている。センターのコンピューティング能力が年内に3000PFLOPSに到達すれば、さらなる技術革新とブレークスルーを牽引できると期待される。
生成型AI技術の台頭に伴い、データと関連技術をより安全、健全、かつ秩序正しく活用することは、現代社会が直面する重要な課題となっている。孫局長は「AIは単なるツールに過ぎず、ユーザーは責任を持ってこのツールを開発・応用し、主体的な責任を負う必要がある」と指摘。デジタル政策弁公室は今年4月に「香港生成型AI技術及び応用ガイドライン」を公表し、産業界と一般大衆が生成型AI技術を安全かつ責任ある方法で開発・応用することを促進することを目指している。他の関連ガイドラインや措置と併せて、安全で信頼性が高く持続可能なAI環境を提供し、香港、粤港澳大湾区で産業発展を促進できるとの見方を示した。
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