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インタビュー

大阪市立大学医学部名誉教授 健康科学研究所・現代適塾塾長 井上正康さん

香港生物科技協会が主催の「BIOHK2024 香港国際バイオテクノロジーフォーラム&展示会」が911日~14日に香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで開催された。今年で3回目の開催となる同イベントには、バイオテクノロジーの新しい技術と概念を紹介するために 120以上のブースを設置。世界中から 200 名を超えるゲストが招待され、バイオテクノロジーの発展と機会について議論した。日本からは、健康科学研究の第一人者である大阪市立大学医学部名誉教授であり、健康科学研究所・現代適塾塾長の井上正康氏が来港。講演後にインタビューを実施した。(編集部 楢橋里彩)

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井上正康さん 

大阪市立大学医学部名誉教授 健康科学研究所・現代適塾塾長

【プロフィール】

1945 広島県生まれ。1970 岡山大学医学部卒業。岡山大学大学院修了(病理学)。インド・ペルシャ湾航路船医(感染症学)。熊本大学医学部助教授(生化学)Albert Einstein医科大学准教授(内科学)Tufts大学医学部教授(分子生理学)。大阪市立大学医学部教授(分子病態学)2011年大阪市立大学名誉教授。宮城大学副学長。キリン堂ホールディングス取締役。腸内フローラ移植臨床研究会FMTクリニック院長等を歴任。現在、現代適塾・塾長。「世界で一番受けたい授業」等メディアでも活躍。著書『活性酸素と疾患』(学会出版)、『新ミトコンドリア学』(共立出版)、『マスクを捨てよ、町へ出よう』(方丈社)、『今日から始めるワクチン解毒17の方法』&『何故、医師の私が命懸けでWHO脱退を訴えるのか⁉️』(方丈社)など。

 

 

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全国政協の梁振英・副主席らが基調講演

開会式には、中国人民政治協商会議全国委員会(全国政協)の梁振英・副主席、特区政府創新科技及工業局の孫東・局長、主催者である香港生物科技協会の于常海・主席らが出席。梁氏は基調講演のなかで「改革を深化させるには科学技術イノベーションが非常に重要であり、香港にとって将来的には粤港澳大湾区の都市と緊密に融合する必要があり、さらに大湾区以外の都市とも緊密な協力を行う必要がある」と指摘した。

于主席は「香港はイノベーションとテクノロジーの発展が重要である」と述べ、今年8月現在、香港の革新技術委員会(ITC)傘下の革新技術基金(ITF)は800以上のプロジェクトに資金を提供していることを紹介した。

日本からは情報通信や生命科学分野の先端技術に出資し世界的な事業へと育てるデフタ・パートナーズの原丈人・会長(アライアンス・フォーラム財団会長、元内閣府参与)、中国本土からは中国科学院院士の高福・教授らを基調講演者に迎えたほか、感染症、中医薬イノベーション、医療人工知能、バイオテクノロジーIPO、IND承認、細胞治療などのホットなトピックを中心に14のセミナーを展開した。

以下は、大阪市立大学医学部名誉教授であり、健康科学研究所・現代適塾塾長の井上正康氏のインタビュー。

――「バイオ香港2024」にご参加された理由をお聞かせください。

新型コロナ遺伝子ワクチンの薬害に関してアジア諸国の研究者がどの程度正確な情報や意識を有しているかを知る為、デフタ・パートナーズの原会長の紹介により、香港政府から講演依頼をされました。パンデミック騒動が始まって以来、4年ぶりの国際学会で「近隣諸国の研究者の意識や情報を確認できたこと」は非常に貴重な経験となりました。

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バイオ香港2024での講演の様子

――講演された内容についてお聞かせください。

私の講演内容は「遺伝子ワクチンとコロナウイルスの実態」について講演しました。

私の最大の目的は「コロナウイルスと遺伝子ワクチンの実態」について、2024年秋迄に発表された3000編以上の医学論文に基づく正しい医学情報を共有することでした。

「バイオ香港2024」には特にアジアからの研究者や科学者が多く集まりましたが、彼らがコロナやワクチンの実態をどの程度理解しているのかを確認したいという思いもありました。今回、特に強く発信したい事は、「m RNAワクチンの実情と10月から日本で接種開始予定のレプリコンワクチンの危険性について」でした。2021年に新型コロナワクチン接種が始まって以来、初年度には10万人、それ以降は更に多い超過死亡者が増加しています。一体何が起きているのか、その原因が解明されないまま10月から新たに人類初のレプリコンワクチンの

接種が実施されます。mRNAワクチンとレプリコンワクチンは基本的に同じですが、従来の難分解性mRNAワクチンでは接種後もmRNAが長期間作用し続けます。一方、レプリコンワクチンではmRNA遺伝子が接種者の体内で自己増殖する為に遺伝子異常や免疫異常が更に深刻化する可能性があります。現時点では「レプリコンワクチンの安全性に関する根拠も論文も無く、多数の健康人に接種するワクチンとしては医学的に認められず、科学的データに基づく透明な議論が不可欠なのです。

 

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――今後の対策として、研究、開発、教育の観点からどのような取り組みが必要だと考えていますか。

基礎研究の強化が重要です。レプリコンワクチンと呼ばれている遺伝子製剤の安全性、有効性、免疫的影響などに関する研究でRNA自己増殖の問題を研究する必要性とともに、健康への長期的影響を評価する研究で副作用や免疫系へのリスクを明らかにする必要があります。

また、非mRNA型ワクチンとの比較研究でレプリコンワクチンの特異性や安全性を定量的に評価する必要があります。その際に「研究結果を公開し、透明性を持たせて多くの研究者や医療従事者からのフィードバックを得やすくする事が不可欠です。医療従事者向けの研修や一般市民への啓発活動を通じて、ワクチンの利点やリスクについて正しい情報を提供することが求められ、地域コミュニティーとの連携も大事だと考えています。

この様な状況の中で、9月28日に「WHOから命をまもる国民運動」を東京臨海広域防災公園で開催しました。

日本政府や厚労省に「日本国民の命を守れ!」と抗議して民意を届けました。また、この様子を、なるせゆうせい監督と一緒にドキュメンタリー映画『WHO:Who Are You?(WHOよ、お前は何者だ⁉️)』(仮題)」にし、国内外で視聴可能にして「世界中のワクチン被害者と共に戦う」為の準備を進めています。

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インタビューを受ける井上さん 右は筆者

――健康科学研究所・現代適塾 塾長をされていらっしゃいますが、具体的にどのような活動なのでしょうか。

大学の定年退官を契機に「日本の医学研究や医学会の活動を俯瞰的立場で指導すると同時に、講演や著作活動を通じて『医者要らずの健康長寿法』を国民に啓蒙する活動」を行っています。医療関係者のみならず医学的知識のない一般市民にも「ヒトは何故病気になるのか?どの様にすれば健康長寿を入手できるのか」など、医者いらずの健康な生活を楽しむための情報を伝授しています。

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