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華南―社会

医療バウチャー試行を福建省に拡大

特区政府医務衛生局の盧寵茂・局長は8月28日、北京大学深セン病院と南方医科大学深セン病院において「高齢者医療バウチャー大湾区試行計画」の初日の運営体制を視察した後、メディアのインタビューを受けた。同日の政府新聞公報によると、盧局長は前海にある南方医科大学深セン病院で「高齢者医療バウチャー大湾区試行計画」の正式な開始に立ち会えたことに喜びを示した。南方医科大学深セン病院は、前海最大のA級三次総合病院であり、医療、教育、研究を一体的に担っている。深センと香港のサービス業合作区である前海は「香港に依拠し、中国本土に奉仕し、世界に目を向ける」という使命を掲げ、香港市民の越境生活と就労の利便性向上に重要な役割を果たしていると説明。南方医学大学深セン病院に加え、北京大学深セン病院と肇慶市第一人民病院でも試行を開始したことにより、行政長官が2023年に提唱した「高齢者医療バウチャー大湾区試行計画」は、同日時点で大湾区の9都市すべてを網羅した。

盧局長はまた、粤港澳大湾区の試行計画を評価した上で、他にニーズのある地域があるかどうか積極的に検討していくことを明らかにした。検討にあたっては、主に香港住民がリタイヤ後に生活できる場所を考慮。例えば、香港には高齢者がリタイヤ後に福建省で生活できる「福建計画」があるため、福建省が候補となる可能性があると指摘。大湾区の試行計画を評価した上で、今後の決定を下すと述べた。

盧局長は高齢者医療バウチャー大湾区試行計画は、広東省と香港の医療協力における重要な節目であり、大湾区における医療の統合と制度革新に向けた重要な政策と指摘。香港の高齢者医療バウチャーは、香港特区政府が65歳以上の高齢者に提供する医療給付で、年間最大2500ドルが支給され、民間医療サービス、特にプライマリケアの検診や治療に利用できる。 2024~25年度の高齢者医療バウチャーの支出は33億2000万ドルを超え、今年の予算は約42億ドルと見込まれている。高齢者医療バウチャーが深センで越境利用できるようになってから10周年を迎えた。

盧局長は広東省の越境決済に利用されてきた高齢者医療バウチャーの10年間の歩みは、二つの段階に分けられると説明。第一段階は2015年、香港大学深セン病院が初の高齢者医療バウチャー実証プログラムを開始した時。第二段階は2023年、行政長官が「粤港澳大湾区高齢者医療バウチャー試行プログラム」を提唱した時。わずか2年で高齢者医療バウチャープログラムは粤港澳大湾区で急速な普及段階に入った。大湾区内の中国本土9都市すべてに医療バウチャーを完全カバーしたことに加え、香港資本ではない中国本土の三次医療機関、私立病院、歯科医院、さらには中医学病院でもバウチャーを利用できるようにすることで、市民の選択肢を広げ大きな進展を遂げた。さらに重要なのは、高齢者医療バウチャーの活用により、ボーダーを越えた医療記録の共有が可能になったこと。eヘルスシステムを通じて、香港の高齢者は香港の医療記録を国境を越えて持ち込むことができ、さらに中国本土の医療記録を本土に持ち帰るためのフォルダーも保持できるため、医療の質と安全性がさらに確保されるという。

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